STEINS;GATE を観た感想

STEINS;GATE 観ました。

以下、感想メモ。

面白かった。
全編見終わったあとでもう一度見直したいくらい面白かった。
いつかまた時間ができたら見直したい。

特に良かったのは、自己犠牲的なところ。
せっかく手に入れたものを、他の大切なことのために諦めるのは切ない。
失ったものを埋め合わせる事が出来たのに、再び苦しみを受け入れないといけないのは悲しい。
一緒に過ごした時間が、記憶が、なかったものになってしまうのは辛い。
ある種お約束的な展開ですが、納得感ある形で語られていて良かったです。

結果として、以前の状態よりも不幸になった人がいなかったのも良かった。
ルカ子とフェイリスは思い出ができたし、鈴羽は使命を達成できたし、まゆしぃ、クリス、もえか、ブラウンは生命が助かった(まゆしぃは巻き込まれただけですが)。
ルカ子とフェイリスの本来の願いは現実にならなかったし、鈴羽とクリスは仲間の記憶から消えてしまうという点で、最高の結末ではないとも言えますが、お話としては納得感がありました。
全ての願いが叶ったわけではないけど、願いが全く叶わなかったわけでもなくて、全体としてはちょうど良いポジティブさの結末でした。

登場人物も良かった。
主要人物に嫌なタイプの人間がいないのが良い。
主人公のオカリンは、仲間思いで、利己的なところがない。
ルカ子は設定のために存在しているキャラ感がありましたが、その分、存在感がありました。
この登場人物たちの続きの話も見て見たいと思いました。

終盤までクリスがヒロインだと思わなかった。
後半はずっとまゆしぃを助けるための話で、まゆしぃとオカリンは特別な絆がある感じだったので。
クリスは本物の天才なので、オカリンと釣り合う感じでもないし。
クリスがラボにいるのは、知的好奇心が原動力だと思っていました。
複数のヒロインがいるノベルゲームが原作でなかったら、もう少し最初からヒロインっぽい演出があったのかも。
エンディングの最後に出てくる紫髮の女性がクリスだと気づかなかった(髪の色が違うので)。
クリスは救出されない展開かな〜と思っていました。

時間を遡る方法が三種類あったのも良かった。
D メールは過去を改変できるけど悲劇的な結末につながる。
タイムリープは時間を遡れるけど、最終的な結果を変えることはできない。
どちらも万能ではなくて、それぞれにジレンマがあって良かった。
結局は、どちらも問題の解決にはならず、時間をかけてタイムマシンを作る必要があった。

それに合わせて、物語も三つのパートがあった。
D メール編は、事象の究明、実験、開発パートで、新しい登場人物がどんどん増えて、それぞれの願いが浮かび上がっていく感じ。
タイムリープ編は、D メール編で発生した問題を受けてシリアスな展開となる、ループものの話。
タイムマシン編は、最後の 2 話、話が最初に戻り、ヒロインを助ける解決パート。
起→承→結といった感じ。
それぞれのパートで雰囲気が変わりますが、どれも面白かったです。

他の世界線の記憶が思い出されるという演出も良かった。
その世界は無くなってしまったけど、無くなったように見えて無くなってなかった。
世界線を渡るのは苦しみでもあるけど、報いもあった。

ネットスラングがたくさん出てくるのはむしろ面白かった。
個人的に、そういうのに抵抗がなくなったのかも。

ネットで言及されているネタ(失敗した失敗した失敗した、とか)が見られて良かった。

秋葉原の街の雰囲気が丁寧に描かれていて良かった。
サンボ行きたい。

なんで IBM なのかなと思いましたが、元ネタが IBM だったからなんですね。

クリスを襲った犯人が SERN 関連じゃなかったのはちょっと拍子抜けしました。

オカリンはラボ以外に自宅がある設定なのかな。
格安の家賃で借りられているのは、鈴羽が関係している?

音楽も良かった。

最初の D メールを消すことで世界線を移動できたのはなんででしょう。
現在地点でメールを消しても、過去に D メールが送られたことの否定にはならないと思う。
ゲームをやればわかるのかな。