映画『ヘンゼル&グレーテル』を観ました。
普通の映画として楽しめただけでなく、映画のスタイルを鑑賞する面白さもありました。
この映画にはドラマ的な要素がほとんど見られず、設定の展開と映像で 90 分間が満たされている感じ。
一般的な物語にある、葛藤を克服する的なドラマチックな展開はほとんどなく、ミュージックビデオに近い印象。
人物設定と舞台設定により物語がドライブされている。
登場人物の設定
以下のような設定を物語に落とし込むことで映画の展開を作っているように感じました。
各設定が因果となり物語を動かしているものの、それらに心的な重さはほとんど無いようです。
ヘンゼル
- 男
- グレーテルの兄
- 悪い魔女に襲われて両親を亡くしている
- 銃を扱う
- お菓子の家で無理やり砂糖菓子を食べさせられたため、糖尿病を患っている
- 魔女の子供であるため、魔法が効かない
- 魔女狩りを仕事としている
グレーテル
- 女
- ヘンゼルの妹
- 悪い魔女に襲われて両親を亡くしている
- 白い大魔女の子供
- 自分も白い大魔女だが、そのことに気づいていない
- 魔女の子供であるため、魔法が効かない
- 悪い魔女が炎に打ち勝つための儀式に必要な『心臓』の持ち主
- 魔女狩りを仕事としている
- 間違った魔女狩りに対して強い敵愾心を持っている
ヘンゼルとグレーテルの母
- 白い魔女
- 悪い魔女の計略により、街の人に襲われ、命を落とした
白い魔女
- 良い魔女
- 人間を襲わない
- 治療ができる
- 悪い魔女の防御を破ることができる
悪い魔女
- この世界の悪
- 魔法が使えて、強力
- 人間と敵対している
- 本来の外見は醜い
- 見栄えの良い姿に変身可能
- 炎に弱い
- 儀式により、火あぶりを克服することを目的としている
- たくさんいる
- 廃木の丸太で空を飛べる
- お菓子の家の魔女も悪い魔女の一人