ケムリクサ 12 話見た

良い最終回でした。
11 話が凄すぎて期待が大きかったあまり、1 回目の視聴では物足りない感じがしてしまいましたが、落ち着いてもう一度見直してみたらスッキリ満足しました。
見る方が気負いすぎてました。。
3 回目見たら、普通に魅力満載でした。
面白かった。

フライング配信によるネタバレ回避のためネット断ちしたり、今回初めて 22:15 ジャストに視聴を開始したり、イベントとしても楽しかったです。

きっとずっと記憶に残る作品でした。

良かったところ

ワカバがりりにしたように、わかばがりんを壁で守ったシーンは良かった。
やはり同じシチュエーションの繰り返しは燃える。
ワカバはわかばに生まれ変わっても本質は変わらない。

オープニングのりんが見上げるシーンの回収。

りょう・りく・りょくの喋るシーンは全て良かった。
全員集合(じゃないけど)は燃える。

りょう・りく・りょくの戦闘シーン。
りょうはきっちり伏線回収。
りくもりょくも強い。。

姉妹全員が好きを見つけたところ。
ワカバ→りり→姉妹 と受け継がれた「好きに生きて」というメッセージが完遂された。

りんが笑顔でハッピーエンドになった。
これでりりの犠牲は報われたのかな。
ワカバとりりが目指したところは、りんとわかばによって満たされた。
そう考えれば、失われたものは何もない。
あの笑顔は、りりがどうしても到達したかった場所。りりが一番望んだこと。
りんとわかばは、そこにたどり着いた。

りりの笑顔とりんの笑顔が重なる。
りんの笑顔が、りんの最大の笑顔という感じでよかった。

判明した事実

ワカバとりりについて

ワカバは苗床になって死亡。11 話ですでに緑の木はかなり大きくなっていたので、ワカバから芽吹いていたのは緑の木ではないのかも。みどりちゃんかな。
記憶の葉をロックしたのはりり。
橙の文章を消したのもりり。
そうした理由は、ワカバが死んでしまい、目的を失ったから。ケムリクサで生まれてくる自分たちには好きに生きて欲しかったから。
消された部分に追加の文章はなかった。
分割は最初から 6 人の予定。りりと違う姿・性格になることが想定されていたかは不明。
ナナシは存在しない。
りりは消滅した。仕組みは不明。蒸気が上がっていたので、すでにケムリクサ化していたのかも。

世界について

これまで旅してきたのは船の中。宇宙船だと思われる。
宇宙船は地上にあった。
最後にたどり着いたのは「船の果て」。かなり大きな宇宙船であると思われる。文明を複製した後、船ごと母星に戻る感じかな。

赤い木について

結果として、姉妹とわかばで倒せたので、ワカバとりりの計画はうまくいったとも言える。

その他

みどりちゃんは死んでしまった(倒れ落ちたシーンがあったし、幹ももうない)。
りなは一人に戻った(ももちゃんは使ってしまったので)。
りなな誕生は、なし。
りんの好きはわかば
りょくたちはりんたちのことをずっと見ていた。
りつとりなの語尾は区別をつけるためらしい(誰に対して?)。
シロの声はりんと同じ。

事前の予測

りりが狙っていたのは、大人りり x6 の状態かなと思っていました。
りりではなく、りょう・りく・りつ・りん・りな・りょくが生まれたのは想定外で、元々はスーパーマリオの残機を増やす的な感じだったのかなと。

ワカバがすでに息絶えたことを知ってりりがメモを消したというのは想定内。
ただ、ケムリクサでワカバの様子を見られるというのは思いつかなかった。
ケムリクサはスーパーデバイス

最後は、りんの中に残りの姉妹とりりが統合されて、メインの意識はりんだけど、他の姉妹の記憶や心が共有されているような存在になってわかばと結ばれるのかなと予想していました。
「姉さんたちも、りりも、私の中にいる!」的な。
わかばもワカバとしての記憶を取り戻すのかなと。

新たな謎

りりが消滅したのはどういう仕組みか。
記憶の葉に姉妹 3 人が保存されていたのはどういう仕組みか。
3 姉妹が消えた後もりくとりょくの声が聞こえたのはどういうことか。
でっかい葉というのは、宇宙船のことかな。 宇宙船から外に出る出口を開いたのは誰か。
宇宙船がいたのはどこか(地球か)。ジャングルっぽかった。ジャパリ・・・。
地球だとしたら、人はいるのか。ジャガーコツメカワウソもいるのか。
ワカバに仕事を依頼していた人たちは心配していないのか。
ワカバはどうやってりりを救うつもりだったのか。
ワカバはどうやって赤い木を倒すつもりだったのか。

少し残念だったところ

全体としては満足ですが、少し気になったシーンもありました。
違和感があったのは、アクションシーンとりりのシーン。

アクションシーンについて

シーンのつながりがおかしかったり、テンポが悪くなったり、キメのシーンで迫力がなかったり、走り方がおかしかったりするところがありました。
予備動作、ため、エフェクトが足りていない、音と動作が合っていないなども見られました。
敵モンスターの造形も禍々しさが足りていないと感じました。

4 話のヌシ戦は良かったので、オープンフィールドを駆け回って大技を繰り出す戦闘が難しかったのかも。

たつき監督の CG の良さは、人間の細かい仕草や、温かみのある表情が、丁寧に作り込まれていること。
一方で、迫力や躍動感が求められるアクションシーンは、これまであまりなく、もっと良くなる可能性を秘めている状態であるように思います。

もちろん、最終話で制作時間が足りなかったという理由もあると思います。

りりのシーンについて

りりのシーンは少し駆け足な感じでした。
やはり 1 話で色々と詰め込む必要があって尺が足りなかったのかなといった感じ。
ワカバの死亡確認からの流れがちょっと早いように感じました。

りり「ケムリクサの操作がうまくいった! 記憶の葉すごい!」
→ ワカバはどうしてるかな
→ ワカバ死んでた、もう意味がない!
→ ( ここでもうひとセリフ欲しかった。りりの心情を掬い取れる感じのやつ。 )
→ 生まれてくる自分はこのことを知らずに好きに生きて欲しい
→ 記憶の葉ロックして橙の文章も消そう

物語的に、りりが救われなさすぎるので、もう少し時間をかけてお弔いをして欲しかった。
赤い木については何も解決しないまま、情報もなく姉妹が生まれてきてしまうのもスッキリしない。

本当のところは、りりがワカバを救う流れが見たかった。
この作品の主人公はりんとわかばであることはわかりますが、それでも。。

ワカバとりりについて

ワカバとりりが完全に消滅してしまったことは残念。
わかばはワカバとは完全に別人。
りんもりりとは完全に別人。
記憶は確認できても、心は引き継がれていない。
りんはりりの影響を受けていますが、りりがワカバを好きなのと、りんがわかばを好きなのは、別々の気持ちだと思います。

できることなら、りりがりり自身でワカバに再会して欲しかった。
あるいは、りりがりんの中で生きていると良かった。

6 姉妹とわかばに比べると、ワカバとりりはかなりまともな感じで、目的意識もはっきりしている。
この作品の核となるドラマの中心人物だった。
キャラとしての魅力も大きかったので、もう少し見たかった。
2 人が幸せになる結末が欲しかった。

その他

みどりの葉が万能すぎるのは、、体に穴が開いても治せるのは、まあ仕方がないかなといった感じ。
赤い木が強すぎたし。

りつ、りなも含めて、姉妹の全員集合が見たかった。
りつとりょうの会話とか、りなとりょくの会話を聞きたかった。

気になったところ

りんが「わかば」と最初に叫んだところ、言い方が苦しそうで不思議な感じだった。
声を絞り出すような感じ。
どういうダイレクションがあったのでしょう。

りんは、ももちゃんをどう使ったのか。
本体の代わりとしてかな。
それとも、りょう・りく・りょくの依代としてか。

りりがケムリクサを使わなかったら、生き延びてわかばと出会えてた?
ワカバはその可能性があると思っていたようですが、りりはワカバと会えることを願った。

最終話以降について

12.x 話と 0.x 話はやっぱり見たい!
できれば、ワカバとりりについてのフォローが欲しい。
視聴者としては、りりが報われたと思うしかない。
りりが結果に満足しているシーンが見たい。それだけあれば、それだけで十分。
ブックレットとオーディオコメンタリーが楽しみ。答え合わせができる喜び。
お話的にケムリクサの続編はなさそうなので、次回作に期待。

たつき監督お疲れさまでした。