シュタインズ・ゲート・ゼロ最終回見た

面白かった!

前回、Amadeus との別れという最高に盛り上がるシーンがあったのに比べると静かな最終回でした。

最後はクリスと再会するのかなと平凡な予想をしていましたが、クリスのお話は前回で全て終了で、今作の最終ヒロインはまゆしぃ。 今作、クリスは一部を除いて電子の存在としてしか登場しなかったし、まゆしぃの想いに重点的にフォーカスが当たっていたので、納得の展開。

オカリンの中二病キャラが少し復活していましたが、いじられ役 or ツッコミ役のクリスがいないとちょっと空回りしている感じがしました。
やはりオカリンとクリスのコンビが見ていて一番楽しい。

ミサイルが着弾しないことをオカリンが観測することで状態が確定し、過去へのタイムスリップが事実となるという展開はとても良かった。
事実を確定させるのは恐ろしいことである一方、それによってしか望んだ世界にたどり着くことができない状況で、ジレンマを乗り越えて未来を手繰り寄せたのはとても主人公らしい行動でした。
やるときにはきちんとやるオカリン。

最後、鈴羽とまゆりがたどり着いたのは、無印の回想シーンで出てきた世界かな。
タイムマシンの燃料がないという設定をうまく使っているなと思いました。
タイムパラドックスを避けるためこの時間にとどまることもできず、燃料切れのため戻ることもできず、漂流してしまうことで意外な展開が生まれ、それが予想外の(既知の)場所に着地した、とてもうまい流れだなと思いました。

状況的に仕方がないとはいえ、主人公オカリンと完全にヒロインになったまゆしぃのそばで、鈴羽の立ち位置は難しそう。
オカリンもだいぶ歳を食ってはいますが。
この後、元の時代に戻れるのでしょうか。

シュタインズゲートの世界では、常に一つの世界線が選択され、同時に複数の世界が進行することはない設定だと思っていましたが、ビデオメールを送って過去改変をした後のお話はパラレルワールドっぽい感じがしました。
これまでの過去改変でも、過去改変を行って消えてしまった世界の人たちがどうなるのかは明確にされていませんでしたが、もしかしたらパラレルワールドとしてずっと続いているのかもしれません。
そうでないと、オカリンがまゆしぃを助け出しに行ったこと自体がなくなってしまうので。

ただ、世界線の分岐の枝葉の人々も大事にするのがシュタインズゲート
なくなってしまう世界だと分かった上で助けに行ったという解釈もできます。
「どの世界線でも」変わることなく力を尽くしているんだと考えたほうがシュタインズゲート的なのかもしれません。
その場合はやっぱり世界には同時に一つの世界線しかなく、まゆしぃを助けに行ったオカリンは刹那の存在ということになる。

ゼロのお話でずっと気になっていたのは、何がきっかけでオカリンがシュタインズゲートを目指すようになったのかでした。

個人的には、ルカ子の死が直接的なきっかけだったのかなと感じました。
実際のところは未来の世界の酷さを目の当たりにしたことがオカリンの心を動かしたのだと思いますが、世界線を越える苦しみの世界とは無縁で、平凡な日常を象徴している存在のルカ子が犠牲になったことで、オカリンの心の最後の壁が崩れた感じがします。
ルカ子の出番は多くなかったですが、お話の中で大切に扱われている感じがして良いですね。

もう全ての問題が解決して、悲しみのない世界線にたどり着いたので、大団円といった感じ。

これまでの半年間、シーズン通してとても面白かったので、もう新しい話を見ることができないのはとても寂しい。
プログラムであるアマデウスとの別れと、映像であるシュタゲ世界との別れが重なって感じられます。

高いクオリティを保ってお話を完全に完結させたのは本当に素晴らしいと思います。

あと、小さな謎としては、フブキがリーディングシュタイナーの能力を持っていたことと、かがりの容姿がクリスに似ていたこと。
ゲームの方では重要な設定だったりするのでしょうか。
ゲーム機を持ってないので、ゼロが iOS に移植されたら確かめてみたいです。