『Kill Wizard』読んだメモ

面白かった。

だいぶ昔に読んでいたけど、内容は完全に忘れていた。
電子化されていないので、気軽に読めない。
電子書籍でも出して欲しい。

電子書籍で出ていない理由は不明。

絵について

絵がめちゃめちゃ上手い。
『ウィッチクラフトワークス』の初期絵よりもさらに線が細い感じ。
装飾的なデザインが全面に出ている。
服飾はもちろん、建物なども。

『ウィッチクラフトワークス』に比べると、完全にファンタジー世界の話なので、世界の全てがファンタジー的。
当然、絵も全てファンタジー的。
この世界を描いた絵をもっとたくさん見たい。

お話の構成について

全部で 6 話 + 番外編的な 1 話。
本編の 6 話は全てバトルもの。

1 話と 2 話は一話完結のお話。
依頼人からの依頼で仕事を請け負うお話。

3 話から 6 話までは続き物。
事件に巻き込まれるタイプのお話。

全体としては、魔法ファンタジー世界の武装警察コンビのバトルものという感じ。
基本的には、悪いやつが出てきて戦う。

最後の「学園コメディ編」は全 9p で巻末のおまけ的な感じ。

設定について

バディもの。

組織に所属する武装捜査官みたいな位置付けなのかな。
治安維持の側の人間。

主人公は、相手の魔法を無効化するアンチマジックのスペシャリスト。
魔法を無効化するだけでなく、吸収することもでき、それが勝負の決め手になる。

相棒は竜の力を身に宿した騎士。

ウィッチクラフトワークスとの関係性

ファーが多華宮君で、女の子っぽい男の子の主人公。
ロードが火々里さんで、力を宿すパワータイプの相棒。

「学園コメディ編」は『ウィッチクラフトワークス』の源流の一つという感じで、似ている部分が多い。
主人公はロードだけど、妹が登場する。

その他、アトリやフルカネルリなど、共通の名前が登場する。

『世界樹の迷宮II ~六花の少女~』読んだメモ

面白かった。

ゲームのシステムや世界設定に沿っており、ゲームで遊んだことがある人には親しみやすい内容で良かった。
また、ヒットポイントの数値みたいなゲーム的な表現はなく、有機的な、生きた世界として描かれているのも良かった。

各エピソードは、基本的には、主人公が一人では解決できないようなピンチに遭遇し、絶体絶命となったところに、仲間が駆けつけて解決する流れ。
その点はシンプルで古典的な話の構成になっている。

また、エピソードの目的も、仲間との出会い、依頼による素材採取、ダンジョンの探索と踏破、試練と成長、大規模救出作戦、モンスターの討伐など、ゲームの世界に合ったスタンダードなものになっている。

それが、丁寧な導入、魅力的な個性を持ったキャラ、意外性のある展開、説得力のある会話の掛け合いなどと合わさって、とても面白い作品になっている。

絵柄は好きな系統ではあるけど、最新の『ロードマギアの弟子』などに比べると、荒っぽい感じ。
線も歪んでいるし、描き込みも少ない。
2008 年の作品なので、まだ技術的に発展途上だったのかなという感じ。

作品全体としては、とても面白かった。
買って良かった。

『はぐれ召喚術師、帰り道の厄介~逆恨み受験生から襲われたり~』読んだメモ

https://ganma.jp/web/magazine/yomikiri202607_12

面白かった。
9p の短い読み切りなので、読者が想像して、補完して読む作品かなと思う。

主人公は作者(漫画家)の分身みたいな存在なのかな、と感じた。

召喚は存在しない生き物を現実に呼び出してくる技術。
それは、漫画家がフィクションの存在を紙面上に現出させることの比喩表現と考えることもできると思う。

漫画家を想定したキャラクターではないとしても、表現者や技術者に通ずる属性を持った存在かなと感じた。

主人公のそのほかの特徴としては、特殊な能力を持つ実力者で、盲目の師匠と田舎で一緒に過ごす時間を大切にしているみたい。

主人公の特殊能力が具体的にどういう力で、師匠がなぜ盲目になったのか、どういう師弟関係なのか、などの細かい設定については明示されていない。
そのため、この読み切りの時点では、読者が想像して読むようになっているのかなと思う。

面白そうなので、もし可能なら続編を描いて欲しい。
今回明かされていない情報について、もっと読みたい。

『葉祭町のおつかい狐』読んだメモ

『二コラのおゆるり魔界紀行』の宮永麻也先生。
2024 年 3 月 15 日発売のハルタ 112 号に掲載。
全 40 ページ。

非対称バディもの。
真面目で優秀な銀丈と自由な鈴梨。
友情についての優しいお話。

以前にも読んでいたけど、久しぶりに読んだ。
『二コラのおゆるり魔界紀行』も好きだったけど、このお話も好き。

なんといっても絵が可愛い。
全てのページの絵が可愛い。
キャラの表情だけでなく、服のデザインや、背景の描き込みなど、全てが可愛い。
絵本みたいな可愛さで、もっとたくさん見たくなる。

https://x.com/hartamanga/status/1767535173284114551 https://x.com/hartamanga/status/1773988733953651008 https://www.harta.jp/articles/100179.html

お話が優しい。
全ての登場人物が優しい心を持っていて、暖かい。

友達と仲直りしたい、友達になりたい、という目的も良い。
小さなことだけど、大事なことで、難しいこと。
ターゲットの願いと、鈴梨の願いが重なり合っていて良い。

二人の関係性の展開も良かった。
聞いていないはずだけど、願いは聞こえている。
聞こえてないけど、願いは叶っている。

こういう作品をもっと読みたい。

アニメ『対ありでした。 〜お嬢さまは格闘ゲームなんてしない〜』見たメモ

めっちゃ面白い。

各話感想

第 1 話

面白かった。

これ実写なのかな(ゲームの画面が実際のゲームのキャプチャなのかな)。
実物っぽいけど、実物だったら凄い。

全体的にノリの良い作りで良かった。
既視感のあるシーンにも魂が乗っていてクリシェっぽくなかった。
絵の構図や映像表現もバッチリ決まっていて気持ち良かった。

名前も分からないモブ子たちが生き生きしていて良かった。

カフェ飯は好きなので、毎日カフェ飯で削られる感覚はよく分からなかった。
カスレは食べたことがないけど、チリコンカンみたいなものであれば美味しそう。

格ゲーについては全く分からないけど、インファイトで負けてからの距離を取って安全圏で待ち構えてカウンターは雑魚っぽい感じがした。
そのため、その後、お嬢さまが美しいと感じる流れもよく分からなかった。

対戦要求する際の、自分語りに対するカウンターの台詞が良かった。
こういう台詞がパッと頭に浮かぶのは楽しそう。

続きも楽しみ。

第 2 話

面白かった。

面白かったけど、話が終わった。
窓ガラスを破った件は実質不問になった。
再戦の決着もついた。
タイトル回収もした。
戦う理由も理解して、名前も知って、謎も無くなった。
綺麗な感じで話が終わった。
一旦終わった感じがするけど、続きはどうなるのかな。

お話の面では、ゲームに関してアウェイな状況が繰り返し描かれているのが面白かった。
子供の頃の遊び仲間がそれぞれ新しい世界を見つけてゲームを去って行く。
主人公自身もゲームから距離を置く決心をした。
学校や寮ではゲームで遊ぶことが禁止されている。
この世界では、ゲームは人生の第一目的としては認められていない。
それでもゲームをするという状況が熱かった。

ゲームをしている間、主人公たちは自由であり、アウトサイダーでもある。
そういう感じがとても良かった。

第 3 話

面白かった。
面白くない場面がなかった。

話の序盤は、スタンド使いは引かれ合う的な感じ。
流石に 4 人集まるのはご都合主義だと思うけど、サクサク話が進むのは好ましいので問題なし。

コーチングの際に、勝つ気あるのかな、と感じるのはあるあるな話で良かった。
勝利状態から逆算して、勝利方向に分岐させるための必須ステップを実行していない感じ。
勝つつもりがあるなら何でそれをやらないのか、何かやらない理由があるのかな、みたいな。
理解していない人からは圧が強いと勘違いされそうだけど、実際は論理的な検討から生まれた問題解決のためのシンプルで前向きな言葉。

次回も楽しみ。

第 4 話

今回も面白かった。
時間が短く感じられた。

登場人物の深掘りエピソード回。
個別エピソードだけど、「勉強」と「強くなりたい理由」というお題がはっきりしていて分かりやすかった。

母親も期待に違わずクセのある人で良かった。
娘の選択に寄り添い、娘のことを心配する良い母親でもあるのも良かった。
武闘派かつ頭脳的な策略家であるところも良かった。
変わってはいるけど、納得感のあるキャラ。

DV というツッコミが入ったのも良かった。
発生しうる指摘に対して先回りして言及することで、作品への影響を心配しなくて済む。
配慮して作っているフィクションですよというサイン。
手間ではあるけど、丁寧な作りだと思う。

ゲーム画面の方を向いた瞬間に瞳の描き方が切り替わる演出が良かった。

まだ登場人物の名前が覚えられない。
個人的に名前を覚えるのが苦手なので、意識しないと覚えられない。
特に、あだ名がついていたりすると、覚えることを放棄してしまう。
アヤ、ミオ、イヌイ、タマキ。
https://taiari-anime.com/#character

大会という分かりやすい目的が提示された。
遠征で舞台が変わるのも楽しみだし、新キャラも楽しみ。

第 5 話

面白かった。
毎回内容が詰まっていて見応えがある。

ミオ母の話、旅の話、大会の話、勝負の話、話題が盛り沢山で楽しい。
勢いよく押すというのはメンタル的なルーティンなのかな。

登場人物のキャラが分かってくると、エンディングの映像もより楽しい。

新しいキャラもクセが強そうで、期待できそう。
次回も楽しみ。

第 6 話

めっちゃ面白かった。
今回も内容が盛りだくさんだった。

格ゲー自体は知らないけど、オンライン対戦ゲームのあるある話とアングルが詰まっていた。
運営の調整が入って環境が変わったり、不利になったりしても、自分のやりたいプレイを貫くというのは、多くのゲーム経験者が共感しそう。

なんのために参加したのか、というテーマはスポーツものの作品とも共通している感じ。
予定調和的な目標は下らないという視点も良かった。

いぬいが話の展開をサポートするアンカー役になっているのが良かった。
安心して見ていられる。
四人の物語上の役割分担が安定していて良い。

早く次回も見たい。

アニメ『追放された転生重騎士はゲーム知識で無双する』みたメモ

各話感想

第 1 話

面白かった。

コミカライズ版よりもキャラの線が細く、イケメンと美少女になっている。
少しコミカルな漫画版の絵柄も好きだけど、こっちの絵も良い。

カメラの動きやバトルのアクションなど、オーバーな映像演出が楽しい。
新しいことをやっている感じがして良い。

物語はとにかく分かりやすく描いている感じ。
コミカライズ版で話の内容は知っているけど、違和感はなかった。

ED の Weapon of Choice みたいなビブリボンみたいなダンスは好き。

物足りなかった点

背景の 3D 映像の細かさとキャラの絵にミスマッチ感がある。
初代プレステのゲームで、プリレンダリングされた背景とドット絵にミスマッチ感があったのと似ている。

アニメ『攻殻機動隊』見たメモ

この作品を原作通りのアニメ化というのは間違いだと思う。
原作で特徴的だった台詞やシーンが削られているし、画面の構図や絵のタッチも異なっている。
原作にあった 80 年代のビジュアル文化の影響は無くなっている。

原作をよりポップにし、コミカルなコマを誇張して再構築したような作品。
ポップでコミカルな部分がこの作品の特徴という感じ。

各話感想

第 1 話

とても面白かった。
ただ、原作とは異なる作品という印象。
ポップでキラキラしたエンターテイメントになっている。
荒巻が座長で素子が主演スターの劇場舞台という感じ。

そもそも、原作を再現することは色々困難なのかなと思う。
原作自体が当時の時代のパロディというか、時代の雰囲気を封じ込めたような部分がある。
それを再現するには、制作当時に影響を受けたであろう作品や事物も併せて描く必要がある。
それを時間の経った今実現することは殆ど不可能だと思う。

『ブラックマジック M-66』みたいに、あの時代に映像化しておかないと、あの時代の作品の通りにはならないと感じた。

原作を母親に例えると、本作は母親によく似た明るい娘という感じ。

とはいえ、作品としてはとても面白かった。
次回も楽しみ。

トグサの草のシーンはどうして省略されたんだろう。
原作ではリアリティの演出として重要なシーンだった。
あのシーンを削っても良いという判断になるのは想像がつかない。
その点は違和感があった。

第 2 話

面白かった。
あっという間に終わってしまった。

各話の中で話を完結させず、キリの良いオチを付けない作りなのかな。
話の途中で終わった。
続きはまた次回。

あの世界の街が映像として見られるのは嬉しい。
ただ、思っていたより小綺麗に見えた。
やっぱり原作とはズレがあると思う。

原作はもっと有機的な感じ。
90 年ごろの作品で、アナログ全盛時代の作品。
映画で言うと『ゼイリブ』とかの時代。

本作は、原作通りというより、現代化されていると感じた。

ギャグも原作のテンポとちょっと違う感じがした。
別の人が作っていることを意識させられるような部分がある。

現時点では、原作とは違うけど面白い、といった感じ。

OP の映像、光の表現は問題ないのかな。
ポケモンショック的なラインはクリアしているのだろうか。

第 3 話

全体的にこなれていない感じがした。
もう一度見直したら印象が変わったりするのかな。

演出が過剰な一方で、アクションシーンはフレーム数が足りていない感じがした。
良い部分は良いけど、粗も多いように感じた。

コミカルなシーンが浮いているように感じた。
今回のアニメ版の登場人物にはまだ親近感がないので、コメディをやっても面白さが感じられない。

シリアスなシーンとの繋ぎが滑らかではない感じ。
音楽や効果音も影響しているのかもしれない。

原作に演出を追加した部分があまり上手くいっていない感じがした。

声の違和感は完全になくなった。

この世界やキャラクターに親近感が持てない理由

物語の進展と放送回の区切りが合っていない。
このアニメは、新しい物語が放送回の途中で始まって、放送回を跨いで進展し、放送回の途中で終わるような作りになっている。
視聴者からすると、話の区切りが分かりづらく、物語に集中できない。
草薙少佐のチームの一員であるかのような体験がしたいのに、物語の進展状況の把握が難しい。
そのため、作品内の登場人物に感情移入することも難しい。
結果として、親近感が湧いてこない。

トグサが枝を残したシーンがカットされた。
このシーンは、少佐のチームがロジカルに実力を判断していることを分かりやすく読者に伝えるシーンだった。
チームの性格を紹介するシーンがなくなってしまったため、登場人物たちに肩入れしにくくなった。

第 4 話

面白かった。

やっぱり原作とはだいぶ違う。
原作通りというよりは、別のテイストで再構築した作品という感じ。

男女同権のセリフとか、原作と一対一で検証してもだいぶ違っていそうだけど、それよりも作品の全体的なテイストが違うのが大きいと思う。

一番違うのはカメラの構図かな。
原作は斜めの角度からだったり、ダイナミックな構図が多くて、それが格好良い。
今回のアニメは、その部分が別物という感じ。

原作と違うとばかり言っていても仕方がないので、では何が面白いのかというと、一つは、少佐関連のコミカルな演出の部分かなと思う。
コミカルな演出が少し過剰気味についていて、そこは新鮮で面白い。
今回のアニメ化の特徴的な部分だと思う。

第 5 話

面白かった。

ただ、細かい部分と細かくない部分がいろいろ変わっていて、なんで変えた、と思ってしまう。
原作だと、矢野を映すコマはバトー視点になっていて、バトーの悲しみが伝わるようになっている。
最後の花束のシーンも、少佐が献花したシーンが挟んであって、どの花が捨てられたのか分かりやすく描かれている。

改めて漫画を読むと、引き締まったアートスタイルが本当に格好良いなと思う。
原作に寄せてアニメを制作するのは大変な仕事だなと思う。

劇中の音楽は良かった。
漫画には音楽はついていないので、比較などせず、純粋に良いなと思える。

第 6 話

自動車のシーンなど、作画の綻びが出ているところだけ気になった。

お話自体は普通の対テロ組織のドラマという感じ。
原作でも攻殻機動隊である必然性があまりないような回だった。
敵役の設定も、(戦車以外の)武装も、攻撃の仕掛けも、この作品固有のものはない感じ。
ある意味、日常回というか。
その分、話が分かりやすくて、アニメ化もしやすそう。

攻殻機動隊的な物語としては、次回が本番という感じ。

トドメを刺したシーンの少佐のセリフが一番この作品のカラーが出ている部分かなと思う。

一般に、テロリストが嫌いなのは体制であって、この世の全てではないと思われる。
相馬が生きていれば、何らかの反論があったかもしれない(相馬自体は典型的な悪役っぽくはあるけど)。

ただ、生き残ったものが一方的に主張することができ、負ければ何も言えない。
正義であることは大前提として、正しさを主張するためには実効性が伴っていないといけないというのが、九課の世界観かなと思う。